SOFTBALL HACK

ソフトボールにまつわる情報を発信

1イニングで4アウト⁇ 嘘のような本当のお話

はじめに

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ソフトボールの祖である野球。

 

古くから親しまれているスポーツですが、最初にルールが制定されたのは1845年だと言われています。

 

当初、「投球はアンダースローに限定され、打者の打ちやすい球を投げる」や「試合はどちらかが21点を取ったら成立する」など現在のルールからは考えられないようなものばかりでした。

 

しかし、『スリー・アウトで攻守交替』というルールについては最初に制定されて以降、不変のルールとなっているのです。

 

 

 

事件が起きたのはまさかの公式戦

 

事件が起きたのは2020年11月8日、志木市は荒川沿いで市民の憩いの地となっている秋ヶ瀬公園。

 

ソフトボール場第7球場では県南四市(朝霞、和光、志木、新座)の強豪が集う《朝霞地区四市ソフトボール大会》の決勝戦が行われていた。

 

この球場は一般的な河川敷球場であり、両翼は70mありフェンスも張られている。

しかし、スコアボードやカウントを示すカウント板はない。

(これがそもそもの始まりとなる...)

 

 

先攻は新座市代表であり、新米監督が率いる《石神ミドルズ》。

対する後攻、開催地である志木市代表《城ケ丘ソフト》。

 

 

ともに初戦の相手を大差で破り、勝ち上がったチーム。

 

「なにかが起きる...」

 

試合前、そんな予感を感じずにはいられなかった。(←全然感じてませんw)

 

 

 

試合は初回にどちらも1点ずつを奪い、打撃戦が予想されたが二回に4点を、三回には7点を加点した石神ミドルズが優位に試合を運ぶ。

 

 

対する城ケ丘ソフトもリードを広げられて迎えた三回裏。

9番打者のレフト横を抜く、満塁ランニングホームランなどで5点を返し12-6と逆転に望みをつなげる。

 

 

 

最終回に事件は起きる

 

175年続く不変のルールが破られたのは時間の都合上、最終回となった四回の表。

 

 

 

先頭打者は7番・平山。 

引っ張った打球がショートへの強襲内野安打となり、無死1塁。

 

 

続く8番は代打・酒井。

70歳の老兵ではあるが、代打経験も豊富であり裏からは登板の予定。

しかし、力んでしまい投フライで1アウト。

 

 

9番には裏1番として期待されている大矢。

猛打賞がかかる3打席目だったが欲が出たか投ゴロで1塁ランナー封殺となり、ランナー入れ替わって二死1塁。

 

 

これで2アウト

 

 

1番に戻り、栗原の第3打席。 

初球、すぐさま大矢が盗塁し二死2塁となる。

単打でも1点が入る状況だったが、打ち上げてしまい中フライでチェンジ。

 

 

現在、3アウト。もちろんチェンジとなるのだが...

 

 

 

ここから問題はややこしくなる。

 

二塁走者だった大矢が3アウトとなったにも関わらず、三塁へとタッチアップを試みる。

 

ギリギリのタイミングだったが、ジャッジはセーフ!

 

 

まさかの三死3塁状態となるが、展開が早すぎるのか大矢の足が速すぎるのか両チームともに気づかない。

 

その上、審判も気づいていない模様...

 

 

謎の3アウト状態に突入し、打席には初戦に2打席連続本塁打を記録している最強打者・岩田。

この試合もここまで2安打を放っており、相手バッテリーの警戒が伺える。

 

初球だった。 

低めに決まったドロップ気味の直球を岩田が空振り。

 

ワンバウンドしたボールをキャッチャーが逸らし、ボールは場外へ。 

悠々、ホームに還る俊足・大矢。

 

 

 

これでまさかの三死後から1点を奪い、スコアは13-6。

 

 

ランナーがいなくなり、緊張の糸が切れたか岩田は三振で4アウトとなり、ようやくチェンジ。

 

 

 

審判に確認したところ...

 

攻撃終了時に審判に確認を取ったところ、

 

二塁塁審を務めていた新座市連盟所属の審判員は3アウト状態に薄々気づいていたようです。

 

しかし、プレーが続いてしまっており違和感をもったまま流してしまっとのこと。

 

 

さて、ここで問題なのが以下の2点。

 

①パスボールでの1点は認められるか?

②岩田の三振については記録に残るのか?

 

 

まずはパスボールでの得点だが、こちらは認められるようです。。

3アウト後だったとしてもプレーが続行されているので正規のプレーとして認められるとのことでした。

 

 

続いて岩田の三振については筆者調べですが記録に残らないようです。

というのも1982年の甲子園大会でも1イニング4アウトが記録されており、その際の4アウト目は記録から抹消されているからです。

 

 

野球規則に則りますが、規則全体を通してマイナスとなるような記録はつけないようにといったニュアンスが読み取れるため、三振などの記録は削除されるべきであると考えられます。

 

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おわりに

 

珍事件ではありましたが、相手チームからの苦情などもなく何事もなかったかのようにプレーは続けられ、老兵・酒井がピシャリと締めた石神ミドルズが2005年以来の優勝を飾りました。

 

 

とは言え公式戦である以上、審判団の責任は大きいでしょう。

 

しかし、カウント板も整備されておらず優勝したからといってなにがあるわけでもない友好を目的とした大会。

 

守備側のチームにおいてもギリギリの人数での試合であり、スコアラーもいない状況。

 

本来ならば勝っている状況であり、スコアラーも準備できていたこちらがいち早く間違いに気付き、プレーを止めるべきだったと反省するばかりです。

 

今回の一件を通して改めてルールの確認を行い、理解度を深められたことは新米監督にとっても有意義でした。